人間は弱い。菌には勝てない。
先週の金曜日、いつも通りの朝なはずだった。
少しのだるさを感じた以外は。
しかし私からすれば、朝起きてだるいことは特別なことではない。
というか私は朝に限らず、日常的にだるさと付き合っている。
だるいのがデフォルトであり、スッキリと目覚める朝の方が珍しい。
思えば、最近スッキリ起きたのは前日に日本酒を飲みまくり泥酔した日くらいじゃないか。
最近福岡にできた「日本酒やまちゃん」という最高の店でおちょこ20杯分くらい最高の日本酒を飲みまくったあの日である。
「日本酒やまちゃん」は東京、新宿に元々あった店だそうだが、今年の3月に福岡に移転している。移転なので、もう東京にはない。
ははははは!!!なんでもかんでも東京にあると思ったら大間違いだ都民め!!!!!!!ざまあみろ!!!!!!!
東京を捨てて福岡に来たという事実だけでこの店に好感を持てるが、よく考えると私も来年からエセ都民になるので、東京にも優しくしなければならない。が、今は福岡にいるのでシンプルに「ざまあ」と思う。
3240円で100種類以上の日本酒を楽しめるこのお店は飲酒好きにはたまらない。
1人2つおちょこが渡され、セルフサービスで自由に好きな日本酒を飲むことができる。
それだけでも魅力的だが、ここの素晴らしさは持ち込み可能システムだ。途中で買い出しにも行ける。
近所の岩田屋、三越、大丸など20時閉店のデパートはだいたい19時から19時半の間にセールを開始するので、そのタイミングを見計らって食べ物を購入し、その足でやまちゃんに向かうことをお勧めする。
デパ地下のおいしいおかずを肴にうまい日本酒を時間を気にせず飲む。
電子レンジ、プレート、たこ焼き器などがあり、自由に使える。
店主のやまちゃんに聞けば色々教えてくれる。優しい。
店の内装は簡素で、一瞬「会議室か?」と思わされるが実はそれが逆に良いのだ。
会議室で泥酔しているという妙な背徳感に興奮して更に気持ちよく酔うことができる。
ここ、やまちゃんでこの思考法で酔ったことがあるのは恐らく未だ私しかいないのではないだろうか。
会議室でろくに会議をしたことがないと、会議室に漂う厳格な空気感を勝手に妄想し、より強い「してはいけないことをしている感」を味わうことが出来るため、私のように特に会議室での会議と縁がない生活をしている人にこそおすすめの酔い方である。
22時から突如始めたたこ焼き。
酔った末にインスタのストーリーに「へへへ」付きで焼きかけのたこ焼き(と思わせて具はカニカマとキャンディチーズ)を結構頭にくるテンションでアップしていたのでそのスクショ。
単純に日本酒が好きな人にも、会議室で泥酔したいという内なる欲望を秘めた人にも、会議室に縁はないがとにかく楽しく気持ちよく酔いたいという人にもお勧めできる店「日本酒やまちゃん」
店の場所は少しわかりにくいが、なんとGoogle mapを使えばすぐにたどり着くことができる。
Google mapを使えない人は私を誘っていくという手もあるので、どちらか2パターンから選んでぜひ訪れてみてほしい。
こんなにおすすめしているにも関わらず、私はまだ1度しか訪れていないのだが、それ以来勝手に日本酒を大量に飲むと翌日スッキリ目覚められると信じ込んでいるため、翌朝大事な予定がある日は積極的に日本酒を摂取していきたいと思っている。
とはいえ基本的に暇なので中々朝から大事な予定を入れている日はなく、日本酒を意識して大量摂取する日も今のところない。
従って朝にスッキリ目覚める日もほとんどない。
だから先週の金曜日も特にだるさに違和感を抱くことなく起床し、家を出る支度を始めた。
だるい上にやたらと汗も出たが、夏に汗が出るのは特に珍しいことではないので気にせずに支度を進めた。
そして、仲の良い友達との「昼から焼肉」という年に1度あるかないかのかなり贅沢な予定を終え、バスで大学に向かう最中に寒気がした。
写真を撮るのが壊滅的に下手なので、「おいしく」の加工に全てを委ねた。
ここは予約しないと昼でも並ぶまじでおいしい焼肉。
だが、夏になるとやたらと冷房を利かす西鉄バスの極端な気遣いに慣れていた私は特に気にしなかった。西鉄バスが夏期は空調に関して極度のサービス精神を発揮するということは、西鉄バスユーザー、特に年中西鉄バスを利用するエコラー*¹には周知の事実である。そのため、車内で鳥肌が立ち、寒気を感じることには特に疑問を持たなかった。
*1 福岡の学生なら知らない人はいない「エコルカード」の使い手のこと。エコルカードは学生に限り月7000円出せばでバスに乗り放題可能になる魔法のカード。(乗り放題エリア範囲は限定されてある)
しかし、大学に着き、冷房の利いていない廊下を歩いているにも関わらず悪寒は止まらなかった。
いつから大学は心霊スポットになったのか2秒ほど考えたが、それはシンプルに怖いし、今後の残り僅かなキャンパスライフを怯えることなく快適に送りたいので思考を急停止させて他の可能性を考えた。
①先程の焼肉で食中毒になった
②ここに来るまでにすれ違った”誰か”に気付かないうちに新種のウイルスXをうちこまれ感染した。
③風邪をひいた
①に関しては、寒気しかしない現状、そして胃は強いはずという自信から、可能性は薄いと感じて却下。
②に関しては、もうこれは手の施しようがない。私は幼き頃に母から刷り込まれた「怪しいと思ったら警戒し、近づかない」の教えに加え少年漫画の読みすぎで、挙動が少しでもおかしい人からは距離をとるか軽い助走をつけてものすごいスピードで通り過ぎるという行為が割と本気で身に付いているので、
それを持ってしても防げなかった感染はもうどうしようもないのだ。
相棒のジェイムズと共にワクチンを探しに旅に出る気力も体力もないので、もしウイルスXに感染していたとしたらもう諦めようと思った。
③は「自分はそこらの人間より体力がある」と信じている私にとって認めたくない可能性だが、この3つの可能性から考えると最も起こり得る出来事だ。
だが、私は帰らなかった。
なぜなら「言うて風邪とかならんタイプやろ!」と自分を過信していたからだ。
過信して4時間経過し、午後6時。
まじで寒いしきついし普通につらかった。
仕事終わりの母親に頼んで大学まで迎えに来てもらい、家に着いてからはすぐに化粧を落とし、コンタクトを外して、ベットに倒れこんだ。
溶連菌でした。
次の日に研究室の大切な予定があったので、普段絶対にすぐには行かない病院に行ったところ、長い綿棒のようなものを喉の奥に容赦なく突っ込まれて検査された。
喉がめちゃくちゃ痛いし熱はでるし、予定はぶっつぶれるし。
「やられた」
敗北感で一杯だった。
薬を飲んですぐに熱は引いたが、喉の痛みと遅れてやってきた鼻づまりがまたタチが悪い。
大好きな会話と、大好きな飲酒ができない。
鼻詰まりのせいでまともに寝られない上に、味覚を失い食事の楽しみが奪われる。
あぁ、やっぱり人間、「菌」には敵わないな。
自分は如何に無力なのか痛感した。
今ではもうとっくに熱も引いて元気になったが、少し前までは鼻詰まりにしつこく悩まされた。
顔の中心に位置するひときわ目立つ突起物、「鼻」にある二つの穴から空気を吸い、そして出すことができる。
ただそれだけの動作、いや動作と改めていうような行為でもない。
これは「当たり前」である。
「当たり前のことが当たり前にできる幸せ」
あらゆる感想文で使い回されてきためちゃめちゃ薄っぺらい例文だが、溶連菌にはこういう薄っぺらいことしか言えなくなるという副作用があるので許して欲しい。鼻詰まりがない人生の素晴らしさ、日常の美しさに想いを馳せた。
熱が出たりすると 気付くんだ 僕には体があるって事
鼻が詰まったりすると 解るんだ 今まで呼吸をしていた事
君の存在だって 何度も確かめはするけど
本当の大事さは 居なくなってから知るんだ
あぁ藤原基央。我らが基央。
貴方がsupernovaでうたっていたのはこういうことなんだね。
ありがとう藤原基央。
そしてBUMP OF CHICKEN。
昨日5日に配信リリースされた新曲『記念撮影』も最高です。
再来月、幕張に会いに行くよ藤原基央。
今度は自分を過信しすぎないよ。
ちゃんと毎日手洗いうがいするし、寝るときは忘れず冷房消すし、食事も栄養バランスよく摂るように心掛けるし、定期的な運動も取り入れて体力作りに励むよ。
9月16日幕張~~~!!!!!
待っててくれBUMP OF CHICKENーーーーーー!!!!!!